育成馬臨床医のメモ帳

このサイトは、育成馬の臨床獣医師が日常の診療で遭遇する症例に関して調べて得た情報をメモとして残すものです。

バイオフィルムと馬の脚部の創傷 レビュー その④(Jorgensenら2021)

馬の下肢部(前肢なら腕節より下、後肢なら飛節より下)の創傷管理は困難を伴うことがあります。小さな創傷であったとしても治癒遅延がおきやすく、結果的に運動復帰が遅れてしまうことがしばしばあります。 これにはいくつかの要素がかかわっていると考えら…

バイオフィルムと馬の脚部の創傷 レビュー その③(Jorgensenら2021)

馬の下肢部(前肢なら腕節より下、後肢なら飛節より下)の創傷管理は困難を伴うことがあります。小さな創傷であったとしても治癒遅延がおきやすく、結果的に運動復帰が遅れてしまうことがしばしばあります。 これにはいくつかの要素がかかわっていると考えら…

バイオフィルムと馬の脚部の創傷 レビュー その②(Jorgensenら2021)

馬の下肢部(前肢なら腕節より下、後肢なら飛節より下)の創傷管理は困難を伴うことがあります。小さな創傷であったとしても治癒遅延がおきやすく、結果的に運動復帰が遅れてしまうことがしばしばあります。 これにはいくつかの要素がかかわっていると考えら…

バイオフィルムと馬の脚部の創傷 レビュー その①(Jorgensenら2021)

馬の下肢部(前肢なら腕節より下、後肢なら飛節より下)の創傷管理は困難を伴うことがあります。小さな創傷であったとしても治癒遅延がおきやすく、結果的に運動復帰が遅れてしまうことがしばしばあります。 これにはいくつかの要素がかかわっていると考えら…

馬の寛結節の骨折1997−2007年の29症例(Dabareinerら2009)

馬の骨盤骨折は、身体の中心に近い位置にあり大きな筋肉に囲まれた骨のため、高線量のX線を必要とする点で現場での診断がつきにくい骨折です。また、骨盤を構成する腸骨、恥骨、坐骨は立体的な構造のため、平面的な画像のみでは全て評価するのは難しいと考え…

競技、競走および調教中の馬のプアパフォーマンスの原因348症例、1992−1996年(Martinら)

馬のプアパフォーマンスの原因を特定するためには、運動中にどのような異常が起きているかを知る必要があります。 よく聞かれるプアパフォーマンスの例は、運動中に異常な呼吸音がする(ヒューヒューやゴロゴロ)、息の入りが悪い、苦しがる、途中でフワッと…

CTは肘の跛行における病変を検出する画像診断技術である:99頭139関節の調査(Zimmermanら2022年)

肘関節を原因とする跛行は多くないものの、まれに橈骨近位や上腕骨遠位の関節面に形成される骨病変が跛行の原因として検出されることがあります。 身体検査で肘や肩の関節が腫れていることを確認することは難しく、屈曲痛を示さず、屈曲試験に反応しないこと…

競走馬における上腕骨骨折と疲労骨折(Technote UC Davis)

上腕骨骨折と疲労骨折に関する一般的な情報 上腕骨骨折は先行する疲労骨折に関連した骨の脆弱化によって発生するのが典型的である。疲労骨折が多く発生する部位は上腕骨の近位尾側面(頸部:上部の後側)、遠位皮質骨の頭側面(尾側面は少ない、上腕骨顆の近…

サラブレッド競走馬における上腕骨骨折パターンのレビュー(Sammosら2009AAEP)

2009年のAAEPでは、上腕骨骨折のパターンについてのレビューが発表されています。 骨折の特徴 ストレス骨折(疲労骨折)は特定の部位に決まってみられることがわかっています。ストレス骨折に関連した骨代謝活性の上昇が核シンチグラフィで検出されるほか、X…

馬の十二指腸近位空腸炎のレビュー(Arroyoら2018) その⑥

馬の十二指腸-近位空腸炎は、散発的に見られる病態であることが知られています。 臨床的な特徴は急性の小腸のイレウスによる腸管膨張と胃拡張による疝痛です。十二指腸から空腸の内容物が胃へ逆流することにより急激な胃拡張を起こすことで、胃破裂のリスク…