育成馬臨床医のメモ帳

このサイトは、育成馬の臨床獣医師が日常の診療で遭遇する症例に関して調べて得た情報をメモとして残すものです。

馬における運動誘発性肺出血:北米大学獣医内科によるコンセンサスステートメント⑦ 考察と勧告(Hinchcliffら2015)

EIPHが馬に与える影響について、これまでに行われた調査をワーキンググループが精査してエビデンスを評価したものが公開されています。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); EIPHについて考察と勧告 コンセンサスのパネルから言えることは …

馬における運動誘発性肺出血:北米大学獣医内科によるコンセンサスステートメント⑥ フロセミドはパフォーマンスに影響するか(Hinchcliffら2015)

EIPHが馬に与える影響について、これまでに行われた調査をワーキンググループが精査してエビデンスを評価したものが公開されています。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); フロセミドがパフォーマンスに影響するか 北米では一般的にレース…

馬における運動誘発性肺出血:北米大学獣医内科によるコンセンサスステートメント⑤ EIPHに効果的な予防方法はあるか(Hinchcliffら2015)

EIPHが馬に与える影響について、これまでに行われた調査をワーキンググループが精査してエビデンスを評価したものが公開されています。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); EIPHの予防方法について EIPHに対する治療方針はほとんど示されて…

馬における運動誘発性肺出血:北米大学獣医内科によるコンセンサスステートメント④馬のパフォーマンスへの影響(Hinchcliffら2015)

EIPHが馬に与える影響について、これまでに行われた調査をワーキンググループが精査してエビデンスを評価したものが公開されています。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); EIPHのパフォーマンスへの影響について 競走馬に関わる人間にとっ…

馬における運動誘発性肺出血:北米大学獣医内科によるコンセンサスステートメント③馬の健康への影響(Hinchcliffら2015)

EIPHが馬に与える影響について、これまでに行われた調査をワーキンググループが精査してエビデンスを評価したものが公開されています。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 臨床症状について EIPHの診断のゴールドスタンダードは、内視鏡ま…

馬における運動誘発性肺出血:北米大学獣医内科によるコンセンサスステートメント②緒言〜材料と方法(Hinchcliffら2015)

競走馬のEIPHによる鼻出血は、年齢が高くなるほど発生しやすいことがわかっていますが、育成馬にも見られる疾患です。 EIPHについては多くのレポートがあり、多くの文献を北米獣医内科学会が中心となり、ナラティブレビューというよりはシステマティックレビ…

馬における運動誘発性肺出血:北米大学獣医内科学会によるコンセンサスステートメント①要約(Hinchcliffら2015)

馬の運動誘発性肺出血は、競走馬においてまれに発生する疾患で、パフォーマンス減退の原因となります。 日本の競走馬におけるEIPHの発生 2001年にJAVMAに掲載された報告では、日本の競走馬におけるEIPHによる鼻出血の発生率は0.15%とされています。発生に関…

ケンタッキー州の135頭の馬における145の顆骨折の治療成績(Zekasら1999)

前回と同じ症例シリーズで、手術後の成績を比較検討した文献があります。 equine-reports.work これまでにも骨折の形状や部位および変位の有無などが競走復帰の予後に影響することが明らかにされてきました。変位のある骨折では内固定手術が必要で、予後は悪…

ケンタッキー中央部における135頭の第三中手骨および中足骨の顆骨折のタイプと部位(Zekasら1999)

第三中手骨および中足骨の顆骨折は、競走馬の球節において一般的に見られる骨折で、サラブレッドやスタンダードブレッドで報告されているものがほとんどです。この骨折は急性の発症メカニズムと考えられてきましたが、近年の調査からストレス性の変化が掌側…

第三中手骨の軟骨下骨嚢胞病変に対する外科的治療、15頭の成績1986ー1994年(Hoganら1997)

球節の軟骨下骨嚢胞は第一指/趾骨または第三中手/中足骨に関連してみられることが知られています。若い馬に多くみつかり、軽度から中程度の跛行を示すものの、関節の腫脹を伴う症例が多くないことが特徴です。診断麻酔後にX線検査を行うことで発見されること…