骨折
脛骨外果骨折について連続して取り上げます。 脛骨外顆骨折 この骨折は、飛節の外側を構成する脛骨の外果に発生します。外傷に関連して発生することが多く、転倒や転落などのアクシデントはこの疾患を疑う上でのキーとなる稟告です。育成期には、凍った地面…
脛骨外果骨折について連続して取り上げます。 この骨折は、飛節の外側を構成する脛骨の外果に発生します。外傷に関連して発生することが多く、転倒や転落などのアクシデントはこの疾患を疑う上でのキーとなる稟告です。育成期には、凍った地面での転倒や、ウ…
脛骨外果骨折について連続して取り上げます。 脛骨外顆骨折 この骨折は、飛節の外側を構成する脛骨の外果に発生します。外傷に関連して発生することが多く、転倒や転落などのアクシデントはこの疾患を疑う上でのキーとなる稟告です。育成期には、凍った地面…
先日紹介した乗用馬におけるP1の短矢状骨折の治療成績においては、外科的な治療を選択することで運動復帰できる可能性があることが示唆されました。 equine-reports.work 2020年に発表された温血種を主とする乗用馬の治療成績の報告では、31頭中27頭がもとの…
球節を構成する第一指(趾)骨(P1)における矢状骨折は競走馬に多く発生しますが、乗用馬にも発生することがあります。 なかでも短い矢状骨折については、軟骨下骨の骨硬化やシスト状病変を伴うことがあることがあることが報告されています。保存療法では跛…
背景とはじめに 調査でわかったこと 参考文献 背景とはじめに 球節背側の骨片は、1回の大きな負荷もしくは慢性的な繰り返し負荷によるリモデリングから二次的に発生する可能性があります。 この骨片に対する治療は、外科的に摘出する方法とその成績が報告さ…
背景とはじめに 球節背側の骨片は、前肢でP1背内側に最も発生しやすく、偶発所見の場合もあれば、関節腫脹や跛行を伴うこともあります。1回の大きな負荷もしくは慢性的な繰り返し負荷によるリモデリングから二次的に発生する可能性があります。 この骨片に対…
競走馬の骨折と調教内容について分析することは、疾病発生リスクを評価するうえで重要ですが、様々な要素が関わっていることやデータが取りにくいことが障壁となります。同一または同じような調教場を使って調教しているサラブレッドを対象にすることで、均…
はじめに 様々な血統や用途の馬において、球節内の骨片骨折は背内側に多く発生することが報告されています。球節に骨折した場合には骨片は角がありますが、慢性または陳旧性の骨片は角がとれた丸い形をしています。 研究でわかったこと 英国におけるサラブレ…
球節領域の損傷はさまざまな病態があり、微小な変化は単純X線検査だけでは検出できない可能性があります。MRIでは、骨折や骨軟骨損傷に関連した信号パターンが続々と明らかにされてきています。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); はじめ…
診断麻酔で腕節または前腕以下のブロックに反応しなかった場合、より近位の肘や肩関節などを疑って検査を進めます。 肩甲骨や上腕骨の骨折は、先行する疲労骨折に関連して発生すると考えられています。 肩甲骨骨折の起きやすい部位は、遠位で肩甲棘と頚部の…
第一趾骨底側の骨片は、若齢馬で症状を伴わないOCのような症状としてみられる骨軟骨片もあれば、運動負荷が増大して付着する靱帯から受ける力によって裂離骨折を起こすこともあります。 後肢での発生が多いこの骨折に対し、スタンダードブレッド競走馬におけ…
はじめに 文献でわかったこと 参考文献 はじめに 脛骨顆間隆起の骨折は、X線検査において膝関節内の骨片として認識されます。この骨片の鑑別診断として、前十字靱帯の付着部裂離骨折がありますが、実は発症メカニズムが少し異なるかもしれません。 (adsbygoo…
文献でわかったこと 参考文献 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 文献でわかったこと 副手根骨の骨折はまれですが、なかでも前面の完全骨折が最も多いとされています。副手根骨が前面で骨折した場合の多くは粉砕した骨片が発生し、手根管…
はじめに 文献でわかったこと 参考文献 はじめに 近位指節間関節の骨片は、レポジトリ検査などでまれに見つかることがあります。 しかしながら、この骨片の臨床症状や競走成績に与える影響に関する調査は多くなく、判断が難しいことがあります。 (adsbygoogl…
球節における第一指(趾)骨骨片骨折は競走馬で非常に多くみられる骨折で、多くはX線検査で診断されてきましたが、近年では超音波検査でより詳細に関節を観察して骨片が検出できることが示されています。 equine-reports.work (adsbygoogle = window.adsbygo…
前回に続いて球節の骨軟骨片の診断に関する超音波検査とX線検査の比較。 前回はこちら equine-reports.work (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); サラブレッド競走馬の前肢球節に限定した比較を行ったところ、X線検査の骨片検出感度は47%で…
球節背側の骨片は、標準的な4方向(内外・背外掌内、背掌、背内掌外像)のX線検査で検出できます。しかし、ときにはわずかなくぼみや透過像として描出されることがあり、このような場合には超音波検査で詳細な観察をすることで骨片の有無や損傷の部位を明ら…
アスリートである競走馬にとって、休養期間を設けることは身体的にも肉体的にも必要なことです。しかしながら、完全なリフレッシュをとれることはあまりなく、比較的強度の低い運動は続けられます。 数ヵ月の休養期間をとったあと、強い調教を始める場合には…
育成期と競走馬では調教強度が違うのもあると思いますが、ニューマーケットの調教場では運動器損傷の発生率がおよそ4頭に1頭で、脛骨骨折の比率が最も高いというのは意外でした。以前英国から来られた先生と、どれくらい運動器疾患が発生しているのか話した…
後肢球節において、第一趾骨底側の骨片は多く見られる所見です。この部位は種子骨靭帯や輪状靭帯の付着部が剥離することや、骨軟骨炎に関連した骨片として発生します。骨軟骨炎で関節面におよばず関節炎と関連しない場合には予後は良好です。関節面におよん…
Stover先生は、重篤な骨折に先行する損傷(前駆病変)があることに注目し、さまざまな調査を行い文献にされています。 equine-reports.work equine-reports.work equine-reports.work equine-reports.work equine-reports.work equine-reports.work equine-r…
後肢近位指節関節に骨片骨折と、それに関連した関節の腫脹と跛行がみられた症例に対して、関節鏡手術により骨片摘出を行った症例報告。これによると、3頭中2頭は問題なく競走復帰できました。 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 3頭の馬(2頭のスタンダードブレッドと…
大腿骨第三転子の骨折は、後肢跛行で近位部の損傷を疑う場合の鑑別診断のひとつとなる。 超音波検査で8/8が診断できた。3/3は頭外-尾内25度斜位(斜め前25度)からのX線撮影で離断した骨片を描出できた。骨折部には7/8で骨付着部症(Enthsopathy)がみられた…
大腿骨外側面に位置する第三転子は、浅臀筋、大腿筋膜張筋、大腿方形筋などが付着する部位で、主に外傷(外力)によって骨折することが多いと考えられていて、原因の多くは点頭や馬房、扉、ゲートなどにぶつかることが挙げられています。 完全に骨片が離断し…
尺側手根骨には、骨片様の像が見られることがあります。背外-掌内斜位像は、レポジトリ検査やルーチンなX線検査でも撮影される像ですが、これにより骨片の形状がよく評価できます。また、背掌側像では骨片がどの位置にあるか把握する助けとなります。 手根骨…
手根骨間靱帯の損傷は、関節鏡視下で確認できるようになりました。 この疾患は、超音波検査やX線検査では診断することが難しいです。靱帯付着部の裂離骨折ではX線検査で骨片が写ることがあります。 関節鏡手術では41%の関節において、軽度から重度の手根骨…
腕節掌側の骨折は、前腕手根関節に最も発生していた。橈側手根骨近位関節面に最も多く、次に副手根骨に発生していた。関節鏡視下で除去することが可能で、多くの症例が術後に跛行が見られず意図した運動に復帰することができた。 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 目…
腕節掌側に小さな塵のように見える骨片は、掌側の骨体に由来するよりもむしろ、関節全体の損傷程度を示唆する所見である可能性がある。 手根骨掌側には手根骨間靭帯などが付着していて、関節を安定化させる作用がある。この付着部で裂離骨折する場合、より大…
全身麻酔からの覚醒後に跛行し、橈側手根骨掌側の骨片骨折が判明した症例が大部分を占めたこの調査では、保存療法では復帰できず、関節鏡手術でも元通りの運動に復帰することは難しかった。 通常の運動によって発症する骨折とは性質が違うのかもしれない。背…