2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧
アスリートである競走馬にとって、休養期間を設けることは身体的にも肉体的にも必要なことです。しかしながら、完全なリフレッシュをとれることはあまりなく、比較的強度の低い運動は続けられます。 数ヵ月の休養期間をとったあと、強い調教を始める場合には…
育成期と競走馬では調教強度が違うのもあると思いますが、ニューマーケットの調教場では運動器損傷の発生率がおよそ4頭に1頭で、脛骨骨折の比率が最も高いというのは意外でした。以前英国から来られた先生と、どれくらい運動器疾患が発生しているのか話した…
球節部の掌側/底側輪状靭帯の損傷は、高齢の一般的な乗用馬に多くみられ、その多くは両側で靭帯の肥厚が見られます。 外貌からは球節の後面が出っ張った見た目となることが特徴で、このような見た目の球節では、超音波検査により皮下の線維化による肥厚と靭…
馬における肩甲骨疲労骨折の症例は非常にまれで、ほとんど報告がありません。 この2頭の症例報告では、シンチグラフィ検査で異常が検出され、X線検査で骨折の所見が得られました。いずれの症例も、強調教後に急性の前肢跛行を認めたとのことです。立位でのX…
後肢球節において、第一趾骨底側の骨片は多く見られる所見です。この部位は種子骨靭帯や輪状靭帯の付着部が剥離することや、骨軟骨炎に関連した骨片として発生します。骨軟骨炎で関節面におよばず関節炎と関連しない場合には予後は良好です。関節面におよん…
Stover先生は、重篤な骨折に先行する損傷(前駆病変)があることに注目し、さまざまな調査を行い文献にされています。 equine-reports.work equine-reports.work equine-reports.work equine-reports.work equine-reports.work equine-reports.work equine-r…
後肢近位指節関節に骨片骨折と、それに関連した関節の腫脹と跛行がみられた症例に対して、関節鏡手術により骨片摘出を行った症例報告。これによると、3頭中2頭は問題なく競走復帰できました。 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 3頭の馬(2頭のスタンダードブレッドと…
大腿骨第三転子の骨折は、後肢跛行で近位部の損傷を疑う場合の鑑別診断のひとつとなる。 超音波検査で8/8が診断できた。3/3は頭外-尾内25度斜位(斜め前25度)からのX線撮影で離断した骨片を描出できた。骨折部には7/8で骨付着部症(Enthsopathy)がみられた…