育成馬臨床医のメモ帳

このサイトは、育成馬の臨床獣医師が日常の診療で遭遇する症例に関して調べて得た情報をメモとして残すものです。

ウェルカム獣医学生研修!

2021.09.18 追記・編集 2022年4月採用に関わるインターン・Web説明会は終了いたしました。 ご参加いただいた獣医学生のみなさま、ありがとうございました。 引き続き、BTC診療所における職場見学・研修・インターンを募集します。 (*ただし、緊急事態宣言…

2歳サラブレッド競走馬の運動器損傷のリスク因子(Coggerら2006年)

運動器損傷のリスク因子に関する解析は、非常に難しい調査です。調教場や調教師によって方針が異なることや、馬によって調教メニューをアレンジすることが普通です。したがって、実際の症例や調教している競走馬の集団についてどんな方法を用いて調査しても…

上腕骨や骨盤の完全骨折リスクと高速調教をしない期間の長さとの関連(Carrierら1998年)

アスリートである競走馬にとって、休養期間を設けることは身体的にも肉体的にも必要なことです。しかしながら、完全なリフレッシュをとれることはあまりなく、比較的強度の低い運動は続けられます。 数ヵ月の休養期間をとったあと、強い調教を始める場合には…

ニューマーケットの3つの大きな調教場における運動器損傷(Ramzanら2011年)

育成期と競走馬では調教強度が違うのもあると思いますが、ニューマーケットの調教場では運動器損傷の発生率がおよそ4頭に1頭で、脛骨骨折の比率が最も高いというのは意外でした。以前英国から来られた先生と、どれくらい運動器疾患が発生しているのか話した…

肩甲骨疲労骨折の2頭(Davidsonら2004年)

馬における肩甲骨疲労骨折の症例は非常にまれで、ほとんど報告がありません。 この2頭の症例報告では、シンチグラフィ検査で異常が検出され、X線検査で骨折の所見が得られました。いずれの症例も、強調教後に急性の前肢跛行を認めたとのことです。立位でのX…

競走馬の重篤な骨折と先行する損傷の分類と記録(Stover 2017年)

Stover先生は、重篤な骨折に先行する損傷(前駆病変)があることに注目し、さまざまな調査を行い文献にされています。 equine-reports.work equine-reports.work equine-reports.work equine-reports.work equine-reports.work equine-reports.work equine-r…

大腿骨第三転子の骨折8頭(Bertoniら2013年)

大腿骨第三転子の骨折は、後肢跛行で近位部の損傷を疑う場合の鑑別診断のひとつとなる。 超音波検査で8/8が診断できた。3/3は頭外-尾内25度斜位(斜め前25度)からのX線撮影で離断した骨片を描出できた。骨折部には7/8で骨付着部症(Enthsopathy)がみられた…

大腿骨第三転子の異常所見20頭(Shields 2015年)

大腿骨外側面に位置する第三転子は、浅臀筋、大腿筋膜張筋、大腿方形筋などが付着する部位で、主に外傷(外力)によって骨折することが多いと考えられていて、原因の多くは点頭や馬房、扉、ゲートなどにぶつかることが挙げられています。 完全に骨片が離断し…

第三中手骨背側皮質骨の斜矢状方向の不完全骨折(Wattら1998年)

若齢競走馬では、様々な形状の疲労骨折が発生する可能性があります。 管骨の疲労骨折は、X線側方像でよく診断される背側皮質骨の斜め方向の罅裂骨折が一般的ですが、まれにX線掌背側方向(正面像)の撮影で診断できる斜め矢状方向への骨折も発生するようです…

スタンダードブレッド競走馬における上腕骨のリモデリングと疲労骨折(Krausら2005年)

スタンダードブレッド競走馬においても、上腕骨疲労骨折は未出走の馬で発生しやすい。跛行は比較的重度だが、舎飼い休養から4カ月ほどかけて徐々に引き運動を始めることで、競走に向けての調教が再開でき、平均11カ月ほどで競走復帰が可能であった。 (adsbyg…