腕節炎
1998年にコロラド州立大のMcIlwaith先生がまとめられたボーンシストについてのまとめです。少し古めの記事ですが、過去にどのように報告されてきたか、関節ごとにまとめられています。それぞれについて診断や治療オプションについても記載されています。 病…
調査で分かったこと 腕節の骨片骨折を発症し、関節鏡により除去した症例についての回顧的調査。この術式が報告されてから長らく治療成績をまとめた報告はありませんでした。 2020年にサラブレッドとクォーターホースの競走馬について治療成績が報告されまし…
英国の競走馬における調査では、ある程度の頻度でキャンター調教を行えている馬は腕節や球節の損傷リスクが低くなる一方で、高速調教の距離が増えると画像診断で明らかな骨折や関節損傷を示す像が得られるリスクが増加するようです。 とはいえ、トレーナーご…
はじめに 文献で分かったこと はじめに 馬の手根関節掌側にある靭帯は、主に内掌側手根骨間靭帯と、外掌側手根骨間靭帯があります。 内掌側靭帯は損傷や裂離骨折が多く報告されています。この靭帯は、橈側手根骨遠位外側面に起始し、第三手根骨近位掌内側と…
尺側手根骨には、骨片様の像が見られることがあります。背外-掌内斜位像は、レポジトリ検査やルーチンなX線検査でも撮影される像ですが、これにより骨片の形状がよく評価できます。また、背掌側像では骨片がどの位置にあるか把握する助けとなります。 手根骨…
手根骨間靱帯の損傷は、関節鏡視下で確認できるようになりました。 この疾患は、超音波検査やX線検査では診断することが難しいです。靱帯付着部の裂離骨折ではX線検査で骨片が写ることがあります。 関節鏡手術では41%の関節において、軽度から重度の手根骨…
腕節掌側の骨折は、前腕手根関節に最も発生していた。橈側手根骨近位関節面に最も多く、次に副手根骨に発生していた。関節鏡視下で除去することが可能で、多くの症例が術後に跛行が見られず意図した運動に復帰することができた。 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 目…
腕節掌側に小さな塵のように見える骨片は、掌側の骨体に由来するよりもむしろ、関節全体の損傷程度を示唆する所見である可能性がある。 手根骨掌側には手根骨間靭帯などが付着していて、関節を安定化させる作用がある。この付着部で裂離骨折する場合、より大…
全身麻酔からの覚醒後に跛行し、橈側手根骨掌側の骨片骨折が判明した症例が大部分を占めたこの調査では、保存療法では復帰できず、関節鏡手術でも元通りの運動に復帰することは難しかった。 通常の運動によって発症する骨折とは性質が違うのかもしれない。背…
腕節構成骨は、激しい運動による軟骨および骨への損傷が蓄積することで骨折が起こります。 しかし、必ずしも大きな骨片骨折や盤状骨折が起きるわけではなく、軟骨や軟骨下骨への損傷がわずかな骨片骨折や軟骨破片となることがあります。 特に橈側手根骨や第…
第三手根骨のスカイビュー像における骨硬化と透過像について評価した文献。 選ばれた症例は、手根中央関節を原因とする急性跛行を呈したスタンダードブレッド競走馬。 関節鏡視下での評価が行われ、骨折へと進行する病態があることがわかった。必要であれば…
1歳セリで認められる腕節の副手根骨近くにみられる骨軟骨片が、将来の競走パフォーマンスに与える影響について調査した文献があります。 このX線所見は、非常にまれなもので、この文献では8年間のセリで47頭でした。ちなみに、日本の1歳セリのレポジトリ検査…
北米の大規模な1歳セリである、キーンランドセプテンバーセール1年分について、レポジトリX線検査所見、セリ前の関節鏡手術およびセリ価格についての関連が調査されています。 ここでは、球節の第一指骨の骨片があると価格が低かったという結果が示されまし…
2歳トレーニングセールは、調教を積んで速く走れるようになった馬を、公開調教にて実際に走っている姿を見て購入できるセリです。 レポジトリ検査も公開されており、現時点では調教可能だが、その後に与える影響はどうか、が調査されています。 X線検査にお…
関節の側副靱帯は、内外方向の安定性を保つ構造です。これが損傷してしまった場合、重度の跛行を呈し、場合によっては運動復帰が難しいことも多いです。 また、関節の安定化が得られるまで、長期間の運動制限が必要となります。 馬術競技馬の腕節側副靱帯損…
馬の腕節掌側面に対する関節鏡アプローチ
跛行しているが、X線検査では異常のない馬の腕節関節鏡所見41頭(1986-1991年)