盤状骨折は、特に第三および中間手根骨において掌側に発生することがあります。正確な骨折線の位置の関節や整復のモニタリングには掌側面を関節鏡で観察する必要があります。
”要約
目的
橈骨手根関節および手根間関節の掌側面に関節鏡を入れる部位を特定し、それぞれのアプローチ法で見える関節の骨表面について記述すること。
動物
馬の解剖体16頭の腕節、および8頭の生きた馬
方法
ラテックス製のモデルを用いて、各関節掌側面にアプローチ可能な部位を検証した。24の腕節に対して関節鏡を行い、その部位と見えた骨表面像を記録した。
結果
各関節の掌側面内外側より機械ポートおよび関節鏡アプローチが可能であった。橈骨手根関節の掌側アプローチにより、橈側手根骨および橈骨掌側面、副手根骨の背側関節面が関節可能であった。手根間関節の掌側アプローチでは、内側から橈側、第三および第二手根骨が、外側から尺側および第四手根骨の観察が可能であった。
結論
関節鏡を各関節の掌内側および掌外側からアプローチすることで、関節鏡による橈骨遠位尾側、橈側、尺側、第二、第三および第四手根骨掌側および副手根骨背側の評価が可能であった。
臨床的関連性
腕節掌側面への関節鏡アプローチは、骨片除去や掌内側手根間靭帯の評価にも使える。”