育成馬臨床医のメモ帳

このサイトは、育成馬の臨床獣医師が日常の診療で遭遇する症例に関して調べて得た情報をメモとして残すものです。

疲労骨折

上腕骨や骨盤の完全骨折リスクと高速調教をしない期間の長さとの関連(Carrierら1998年)

アスリートである競走馬にとって、休養期間を設けることは身体的にも肉体的にも必要なことです。しかしながら、完全なリフレッシュをとれることはあまりなく、比較的強度の低い運動は続けられます。 数ヵ月の休養期間をとったあと、強い調教を始める場合には…

ニューマーケットの3つの大きな調教場における運動器損傷(Ramzanら2011年)

育成期と競走馬では調教強度が違うのもあると思いますが、ニューマーケットの調教場では運動器損傷の発生率がおよそ4頭に1頭で、脛骨骨折の比率が最も高いというのは意外でした。以前英国から来られた先生と、どれくらい運動器疾患が発生しているのか話した…

肩甲骨疲労骨折の2頭(Davidsonら2004年)

馬における肩甲骨疲労骨折の症例は非常にまれで、ほとんど報告がありません。 この2頭の症例報告では、シンチグラフィ検査で異常が検出され、X線検査で骨折の所見が得られました。いずれの症例も、強調教後に急性の前肢跛行を認めたとのことです。立位でのX…

競走馬の重篤な骨折と先行する損傷の分類と記録(Stover 2017年)

Stover先生は、重篤な骨折に先行する損傷(前駆病変)があることに注目し、さまざまな調査を行い文献にされています。 equine-reports.work equine-reports.work equine-reports.work equine-reports.work equine-reports.work equine-reports.work equine-r…

第三中手骨背側皮質骨の斜矢状方向の不完全骨折(Wattら1998年)

若齢競走馬では、様々な形状の疲労骨折が発生する可能性があります。 管骨の疲労骨折は、X線側方像でよく診断される背側皮質骨の斜め方向の罅裂骨折が一般的ですが、まれにX線掌背側方向(正面像)の撮影で診断できる斜め矢状方向への骨折も発生するようです…

スタンダードブレッド競走馬における上腕骨のリモデリングと疲労骨折(Krausら2005年)

スタンダードブレッド競走馬においても、上腕骨疲労骨折は未出走の馬で発生しやすい。跛行は比較的重度だが、舎飼い休養から4カ月ほどかけて徐々に引き運動を始めることで、競走に向けての調教が再開でき、平均11カ月ほどで競走復帰が可能であった。 (adsbyg…

カリフォルニアの競走馬における脛骨完全骨折の特徴(Samolら2021年)

競走馬の脛骨骨折は、ほとんどが粉砕骨折で、内固定による整復や支持を行うことが困難で予後不良と判断されるケースが非常に多い骨折です。 この骨折部位は、疲労骨折もよく発生することが知られています。疲労骨折の特徴は、競走馬としてキャリアの浅い、デ…

第三中手骨遠位掌側の疲労骨折(Shanら2021年)

ひどい捻挫か?球節炎か?と思うような症例のなかには、第三中手骨遠位掌側における横方向の疲労骨折が発生している可能性があります。 関連する過去記事はこちら equine-reports.work (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); この疾患は、初診…

シンチグラフィ検査を受けた馬における調教馬場と疲労骨折による跛行の解析(MacKinnonら2015)

カナダ(トロント)とアメリカ(バージニア)の馬病院で、シンチグラフィ検査を受けた馬についての調査が行われました。 疲労骨折の所見率はダート調教で23.0%、合成材コースで31.7%という結果でした。しかし、調教コースだけでなく、調教方針も骨折発生に…

骨盤骨折が競走パフォーマンスに与える影響(Hennessyら2013年)

競走馬において、骨盤骨折は診断が難しい疾患の一つです。海外では核シンチグラフィ検査が普及しており、反応が強く出る部位において骨折が強く疑われます。骨盤骨折は、経皮もしくは経直腸超音波検査によって、骨のギャップを描出することで診断できます。…

第三中手または中足骨遠位の疲労性傷害後の競走馬としての予後(Tullら 2011年)

文献で分かったこと 球節の上の部分にあたる、第三中手骨または第三中足骨の疲労性傷害は、平均3歳の競走馬に発生しやすく、オスのほうがメスより多いことがわかりました。 95%が診断後に出走することができ、診断から出走までの期間は平均200日程度でした…

シンチグラフィ検査による肋骨骨折の診断(Dahlbergら 2011年)

肋骨骨折は馬の跛行の原因のひとつになります。 特に頭側の肋骨骨折は前肢跛行の原因となりますが、肩から上腕の分厚い筋肉に包まれており、X線検査による診断は困難です。 このような疾患にはシンチグラフィ検査が有効となります。 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov…

第三中手骨背側皮質疲労骨折に対するラグスクリュー固定(Jalimら 2010年)

116頭の競走馬における第三中手骨背側皮質の疲労骨折に対するラグスクリュー固定

競走馬の肋骨骨折(Wylieら 2016年)

成馬の肋骨骨折50例の臨床的特徴

競走馬における上腕骨疲労骨折と完全骨折の相関(Stoverら 1992年)

競走馬における上腕骨疲労骨折と完全骨折の相関

サラブレッド競走馬における上腕骨疲労骨折の部位とその後のパフォーマンス(Hendersonら 2020年)

サラブレッド競走馬における上腕骨疲労骨折の部位と損傷後のパフォーマンスの違い

競走馬における脛骨および上腕骨疲労骨折と競走歴の相関(Whittonら 2019年)

オーストラリアのサラブレッド競走馬における脛骨および上腕骨疲労骨折と損傷前の競走歴との相関

調教開始1年で発生する疲労骨折とその後のパフォーマンス(Johnstonら 2021年)

これまでに、競走馬において未出走や調教開始から間もない時期に上腕骨、脛骨、肩甲骨などの疲労骨折が多く発生することは紹介しました。 これらの骨折は十分な休養期間とリハビリ期間を設けることで運動復帰できることが示されてきました。それでは競走パフ…

肩甲骨完全骨折発症馬の運動歴(Vallanceら 2013年)

競走馬に発生する上肢の骨折は、比較的レース経験の浅い若い馬に多く発生することが報告されています。 equine-reports.work equine-reports.work equine-reports.work 肩甲骨骨折においても同様の報告がなされており、調教の遅れている未出走のサラブレッド…

肩甲骨骨折を発症した競走馬の特徴(Vallanceら 2012年)

競走馬に発生する上肢の骨折は、比較的レース経験の浅い若い馬に多く発生することが報告されています。 equine-reports.work equine-reports.work equine-reports.work 肩甲骨骨折においても同様の報告がなされており、サラブレッドでは競走中だけでなく調教…

カリフォルニアの競走馬における肩甲骨骨折(Vallanceら 2011年)

肩甲骨の骨折は馬ではまれですが、粉砕骨折や整復・内固定の難しさから予後不良と判断されるケースが多いです。 完全骨折に至る前に疲労骨折することが知られていますが、その検出・診断は非常に難しいです。 部位は関節面に近い肩甲骨遠位で、前面が大きく2…

第三中手骨遠位骨幹部の疲労骨折(Ramzan 2009年)

6頭のサラブレッド競走馬における第三中手骨の遠位骨幹部の横方向の疲労骨折

第三中手骨完全骨折にみられた前駆病変(Grayら 2017年)

12頭のサラブレッド競走馬に認められた第三中手骨完全骨折に関連した前駆病変

上腕骨ストレスリモデリング部位のコースによる違い(Dimockら 2013年)

サラブレッド競走馬の上腕骨にみられるストレス性リモデリングの部位は、調教および競馬をダートと合成材コースで行った場合で異なる

脛骨疲労骨折(北獣会誌2017年ほか)

脛骨疲労骨折の症状、診断、治療