2023-01-01から1年間の記事一覧
馬の骨盤骨折は、身体の中心に近い位置にあり大きな筋肉に囲まれた骨のため、高線量のX線を必要とする点で現場での診断がつきにくい骨折です。また、骨盤を構成する腸骨、恥骨、坐骨は立体的な構造のため、平面的な画像のみでは全て評価するのは難しいと考え…
馬のプアパフォーマンスの原因を特定するためには、運動中にどのような異常が起きているかを知る必要があります。 よく聞かれるプアパフォーマンスの例は、運動中に異常な呼吸音がする(ヒューヒューやゴロゴロ)、息の入りが悪い、苦しがる、途中でフワッと…
肘関節を原因とする跛行は多くないものの、まれに橈骨近位や上腕骨遠位の関節面に形成される骨病変が跛行の原因として検出されることがあります。 身体検査で肘や肩の関節が腫れていることを確認することは難しく、屈曲痛を示さず、屈曲試験に反応しないこと…
上腕骨骨折と疲労骨折に関する一般的な情報 上腕骨骨折は先行する疲労骨折に関連した骨の脆弱化によって発生するのが典型的である。疲労骨折が多く発生する部位は上腕骨の近位尾側面(頸部:上部の後側)、遠位皮質骨の頭側面(尾側面は少ない、上腕骨顆の近…
2009年のAAEPでは、上腕骨骨折のパターンについてのレビューが発表されています。 骨折の特徴 ストレス骨折(疲労骨折)は特定の部位に決まってみられることがわかっています。ストレス骨折に関連した骨代謝活性の上昇が核シンチグラフィで検出されるほか、X…
馬の十二指腸-近位空腸炎は、散発的に見られる病態であることが知られています。 臨床的な特徴は急性の小腸のイレウスによる腸管膨張と胃拡張による疝痛です。十二指腸から空腸の内容物が胃へ逆流することにより急激な胃拡張を起こすことで、胃破裂のリスク…
馬の十二指腸-近位空腸炎は、散発的に見られる病態であることが知られています。 臨床的な特徴は急性の小腸のイレウスによる腸管膨張と胃拡張による疝痛です。十二指腸から空腸の内容物が胃へ逆流することにより急激な胃拡張を起こすことで、胃破裂のリスク…
馬の十二指腸-近位空腸炎は、散発的に見られる病態であることが知られています。 臨床的な特徴は急性の小腸のイレウスによる腸管膨張と胃拡張による疝痛です。十二指腸から空腸の内容物が胃へ逆流することにより急激な胃拡張を起こすことで、胃破裂のリスク…
馬の十二指腸-近位空腸炎は、散発的に見られる病態であることが知られています。 臨床的な特徴は急性の小腸のイレウスによる腸管膨張と胃拡張による疝痛です。十二指腸から空腸の内容物が胃へ逆流することにより急激な胃拡張を起こすことで、胃破裂のリスク…
馬の十二指腸-近位空腸炎は、散発的に見られる病態であることが知られています。 臨床的な特徴は急性の小腸のイレウスによる腸管膨張と胃拡張による疝痛です。十二指腸から空腸の内容物が胃へ逆流することにより急激な胃拡張を起こすことで、胃破裂のリスク…
馬の十二指腸-近位空腸炎は、散発的に見られる病態であることが知られています。 臨床的な特徴は急性の小腸のイレウスによる腸管膨張と胃拡張による疝痛です。十二指腸から空腸の内容物が胃へ逆流することにより急激な胃拡張を起こすことで、胃破裂のリスク…
馬の肋骨骨折は、仔馬において母馬から蹴られたり、牧柵などに激突したり、転落したりして外傷性に起こることが一般的です。 一方で、成馬では主に頭側の肋骨に疲労骨折が発生することが知られていて、重度な症状の場合は前肢跛行を呈しますが、通常はプアパ…
球節の、特に第三中手骨矢状稜遠位のOCDは、跛行の原因となることがあります。 球節内のOCDは多く報告されていて、第三中手または中足骨では矢状稜またはそれに隣接する顆の部分に限られて、欠損しているように見えます。この病変は前肢よりも後肢の方がよく…
トウ状骨はトウ嚢とよばれる袋の中に存在し、蹄骨と深屈腱の間に位置しています。アクシデントによる外力や外傷によって骨折がおきることが知られています。 トウ状骨骨折が起きると、中程度から重度の跛行を呈しますが、身体検査では特異的な所見が得られる…
トウ状骨はトウ嚢とよばれる袋の中に存在し、蹄骨と深屈腱の間に位置しています。アクシデントによる外力や外傷によって骨折がおきることが知られています。 トウ状骨骨折が起きると、中程度から重度の跛行を呈しますが、身体検査では特異的な所見が得られる…
トウ状骨はトウ嚢とよばれる袋の中に存在し、蹄骨と深屈腱の間に位置しています。アクシデントによる外力や外傷によって骨折がおきることが知られています。 トウ状骨骨折が起きると、中程度から重度の跛行を呈しますが、身体検査では特異的な所見が得られる…
トウ状骨はトウ嚢とよばれる袋の中に存在し、蹄骨と深屈腱の間に位置しています。アクシデントによる外力や外傷によって骨折がおきることが知られています。 トウ状骨骨折が起きると、中程度から重度の跛行を呈しますが、身体検査では特異的な所見が得られる…
トウ嚢炎に関連するトウ状骨の骨片所見
トウ状骨の骨折は、慢性跛行の原因となります。 トウ嚢に対して繰り返しステロイド投与を行うことは、深屈腱実質の変性を招くことがあり、注意が必要です。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 参考文献 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 要約 10歳…
トウ状骨はトウ嚢とよばれる袋の中に存在し、蹄骨と深屈腱の間に位置しています。アクシデントによる外力や外傷によって骨折がおきることが知られています。 トウ状骨骨折が起きると、中程度から重度の跛行を呈しますが、身体検査では特異的な所見が得られる…
競走馬の繫靱帯脚炎 種子骨炎に関連した繫靱帯脚炎は育成期から競走期にかけてよくみられます。 十分な休養と運動制限を組み合わせたリハビリを経ることで、良好な治療成績を得ることができます。また、近年では繫靱帯脚部辺縁損傷に対して、損傷部分をトリ…
2023.12.14 追記・編集 (公益財団法人)軽種馬育成調教センター(略称:BTC)は、北海道浦河町にある軽種馬育成施設です。以下の3つの目的のために事業を行っている団体です。 軽種馬の育成調教技術の改善・普及 軽種馬の育成調教技術者の養成 軽種馬育成調…
運動時内視鏡検査では、複数の所見が見つかることが一般的です。いくつかの所見は関連しているかもしれず、特に披裂喉頭蓋ヒダの軸側変位は、その程度が重度であるほど、他の所見も多く見つかることがわかっています。 これらの所見が実際に臨床的にパフォー…
調教初期段階に速いタイムの調教やキャンターの量(距離)を急激に増やすことは、ソエの発生リスクを上昇させます。一方で、徐々にキャンターや速い調教を増やしていくことで、累積の距離が長い馬ではリスクが低くなることがわかっています。 (adsbygoogle =…
膝関節を原因とする跛行のうち、膝蓋靱帯の損傷は多くありません。靱帯損傷の多くは外傷と関連していて、ほとんどで靱帯付着部の骨折を伴うことが報告されています。 膝蓋靱帯は正常な馬でも超音波検査画像は独特な見え方をしますが、重度の跛行を伴う靱帯損…
喉頭蓋エントラップメントは、喉頭蓋下の組織によって喉頭蓋が覆われてしまう状態で、プアパフォーマンスおよび運動時の異常呼吸音を呈することがあります。 この疾患のサラブレッドにおける本当の所見率はよくわかっていないものの、1歳セリのレポジトリ内…
成馬における脛骨の軟骨下骨病変は、慢性的な骨関節炎に併発してみられることがあります。そして、しばしば大腿骨の軟骨下骨病変を伴います。 半年以上の慢性後肢跛行を呈した、大腿脛骨関節の慢性関節炎の症例4頭の治療成績が報告されています。これらの症…
脛骨近位の軟骨下骨嚢胞所見は、若い馬では骨軟骨症に関連すると考えられる病変もある一方で、運動している成馬では大腿脛骨関節の骨関節炎および大腿骨の骨軟骨病変と併発してみられることがあります。 若馬の骨軟骨炎(OA)に関連すると考えられる軟骨下骨病…
喉頭片麻痺はほとんどが左に発生し、これは左反回喉頭神経が障害されやすいためと考えられています。これは解剖学的な特徴に起因するという通説がありますが、病態形成についてはまだまだ不明な点も残されています。 一方で右の喉頭片麻痺はあまり多くなく、…
反回喉頭神経症は、左反回喉頭神経の障害により、輪状披裂筋が神経原生筋萎縮をおこすことで、披裂軟骨の外転がうまくいかなくなることが主要な病態です。萎縮をおこした輪状披裂筋は、安静時の披裂軟骨の外転不全につながるだけでなく、運動などで呼吸時の…