育成馬臨床医のメモ帳

このサイトは、育成馬の臨床獣医師が日常の診療で遭遇する症例に関して調べて得た情報をメモとして残すものです。

プアパフォーマンスの原因としての成馬の肋骨骨折;73頭の診断、治療および成績(Hallら2023)

馬の肋骨骨折は、仔馬において母馬から蹴られたり、牧柵などに激突したり、転落したりして外傷性に起こることが一般的です。 一方で、成馬では主に頭側の肋骨に疲労骨折が発生することが知られていて、重度な症状の場合は前肢跛行を呈しますが、通常はプアパ…

第三中手骨矢状稜遠位のOCD診断と治療(Wrightら2014)

球節の、特に第三中手骨矢状稜遠位のOCDは、跛行の原因となることがあります。 球節内のOCDは多く報告されていて、第三中手または中足骨では矢状稜またはそれに隣接する顆の部分に限られて、欠損しているように見えます。この病変は前肢よりも後肢の方がよく…

ベルギー温血種におけるトウ状骨の骨片と形状の関連(Claerhoudtら2011)

トウ状骨はトウ嚢とよばれる袋の中に存在し、蹄骨と深屈腱の間に位置しています。アクシデントによる外力や外傷によって骨折がおきることが知られています。 トウ状骨骨折が起きると、中程度から重度の跛行を呈しますが、身体検査では特異的な所見が得られる…

トウ状骨遠位の骨片:跛行とMRIの関連(Yorkeら2014)

トウ状骨はトウ嚢とよばれる袋の中に存在し、蹄骨と深屈腱の間に位置しています。アクシデントによる外力や外傷によって骨折がおきることが知られています。 トウ状骨骨折が起きると、中程度から重度の跛行を呈しますが、身体検査では特異的な所見が得られる…

跛行のある馬とない馬におけるトウ状骨遠位の骨片と形状のX線による評価(Biggiら2012)

トウ状骨はトウ嚢とよばれる袋の中に存在し、蹄骨と深屈腱の間に位置しています。アクシデントによる外力や外傷によって骨折がおきることが知られています。 トウ状骨骨折が起きると、中程度から重度の跛行を呈しますが、身体検査では特異的な所見が得られる…

蹄部に痛みのある馬のトウ状骨遠位境界部の骨片に対するMRI所見(Biggiら2011)

トウ状骨はトウ嚢とよばれる袋の中に存在し、蹄骨と深屈腱の間に位置しています。アクシデントによる外力や外傷によって骨折がおきることが知られています。 トウ状骨骨折が起きると、中程度から重度の跛行を呈しますが、身体検査では特異的な所見が得られる…

トウ状骨遠位境界部の骨片とシスト状病変に関連したX線とMRI所見の比較(Biggiら2010)

トウ嚢炎に関連するトウ状骨の骨片所見

トウ状骨の粉砕骨折と深屈腱断裂(Hoegaertsら2005)

トウ状骨の骨折は、慢性跛行の原因となります。 トウ嚢に対して繰り返しステロイド投与を行うことは、深屈腱実質の変性を招くことがあり、注意が必要です。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 参考文献 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 要約 10歳…

トウ状骨骨折の17症例(1982-1992)(Lillichら1995)

トウ状骨はトウ嚢とよばれる袋の中に存在し、蹄骨と深屈腱の間に位置しています。アクシデントによる外力や外傷によって骨折がおきることが知られています。 トウ状骨骨折が起きると、中程度から重度の跛行を呈しますが、身体検査では特異的な所見が得られる…

繫靱帯脚炎の超音波、CT、MRI、剖検所見(Elemmawyら2019)

競走馬の繫靱帯脚炎 種子骨炎に関連した繫靱帯脚炎は育成期から競走期にかけてよくみられます。 十分な休養と運動制限を組み合わせたリハビリを経ることで、良好な治療成績を得ることができます。また、近年では繫靱帯脚部辺縁損傷に対して、損傷部分をトリ…