調査で分かったこと
さまざまな年齢の馬におけるOCD症例馬の術後成績調査で、跛行、関節腫脹、屈曲試験について長期的に評価しています。
この調査では、跛行はもともと軽度でああったものの術後には明らかに改善すること、屈曲試験に対する反応も明らかに改善することが示されました。一方で関節腫脹が明らかに改善した症例は約半分にとどまりました。
参考文献
79頭の馬について、OCD関節鏡除去手術の前と6週間後から20ヵ月後における関節腫脹と跛行の有無および程度と、屈曲試験を主観的にスコアリングした。すべてのスコアは術後に改善していた。右後肢および左後肢について、跛行のスコアはそれぞれ82%、95%で改善し、関節腫脹はぞれぞれ48%、41%で改善し、屈曲試験による跛行は89%、84%で改善した(P≦0.01)。屈曲試験の結果から、老齢の馬は手術によく反応したが、年齢は跛行と関節腫脹の変化と有意な関連はなかった。跛行と屈曲試験への反応は、術後追跡調査のタイミングと関連はなかったが、追跡調査の期間が延びるほど関節腫脹の減少と関連していた。