アイスランドホースはポニーくらいの大きさで、3種歩様のほかに、Töltという特殊な歩様ができる馬だそうです。側対歩に近いのかな?
歩様の解説動画なんですが、景色が素晴らしすぎてそっちに目が行きますね。ぜひ行ってみたいです。
アイスランドホースの飛節関節炎に関する文献は多く、特に変形性関節症になりやすい品種のようです。
“要約
研究を実施した理由
骨関節炎の予防および早期の治療計画を立てるには、妥当性のある非観血的な検出方法が必要である。
目的
馬の中心遠位関節の骨関節炎初期にみられる骨軟骨損傷を検出するために、顕微鏡での検査を標準に用いてX線検査および低磁場MRI検査を評価すること。
研究デザイン
生きた馬の前向きな画像診断と、解剖体の飛節の顕微鏡所見
方法
27-29ヵ月齢の38頭のアイスランドホース中心遠位(遠位足根間)関節についてX線検査により調査した。検査から約2か月後に安楽殺し、解剖体の飛節を低磁場MRIで検査した。骨軟骨関節の検体は、光学顕微鏡による組織学的検査または電子顕微鏡によるスキャンを行い、骨関節炎の有無を分類した。X線およびMRIにより骨軟骨損傷の評価と、顕微鏡検査による結果を比較した。
結果
顕微鏡検査では42関節が骨関節炎陽性と分類された。これとX線検査所見との相関は、前面の欠損と石灰沈着(P<0.0001)、関節辺縁の損傷(P<0.0001)、中心足根骨の骨棘(P=0.03)で認められた。低磁場MRI所見との相関は、前面の欠損と石灰沈着(P=0.01)、関節辺縁の損傷(P=0.02)、関節軟骨の損傷(P=0.0003)で認められた。X線検査所見のうち顕微鏡検査で最も骨関節炎と確定されたものは、前面の欠損と石灰沈着で28/42であり、特異度97%、感度67%であった。X線検査とMRI検査で、それぞれに検出された所見分類における特異度および感度は有意差は認められなかった。しかし、同一の所見においてはX線検査のほうが優れていることが多かった。
結論
中心遠位関節の骨関節炎の初期変化は、X線およびMRIのどちらでも検出できる。若いアイスランドホースにおいて、中心遠位関節の初期骨関節炎を検出するためのスクリーニング方法として、X線検査における前面の欠損と石灰沈着は有効かもしれない。”