2022-01-01から1年間の記事一覧
P1矢状溝部の損傷は、X線検査で検出することが難しく、MRIで特徴的な所見があることがわかっています。 equine-reports.work equine-reports.work P1矢状溝部の損傷とその予後について、温血種の乗馬について追跡調査した結果。 ほとんどの馬で保存療法が選…
はじめに 軟骨下骨嚢胞は大腿骨内側顆に比較的よくみられ、レポジトリ検査では膝関節において多く見られる所見です。 軽種馬におけるレポジトリーのためのX線検査ガイド (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 軟骨下骨嚢胞は橈骨近位にも発生…
関節を原因とする跛行と特定できているのにX線検査では診断できない(明確な所見が得られない)ときにはMRI検査が有効です。 特に軟骨下骨の損傷はMRIでみられる特定のパターンがあり、X線検査ではこれを検出することが難しいことがわかっています。 単純X線…
P1矢状溝部に発生する骨損傷は、単純X線検査では見過ごしてしまうようなわずかな所見しか得られない。MRI検査では微細な骨折や骨損傷として描出され、これは長期的な追跡調査でも変化なく残ってしまう。臨床的な重要度(炎症がアクティブかどうか)はシンチ…
P1不完全骨折と診断した競走用でない馬におけるX線とCT検査を用いた骨折線の評価を行った報告です。 調査対象となったのは、ほとんどは温血種で、サラブレッドよりも少し大きいサイズ(平均576kg)、年齢は平均9.5歳でした。 CT検査では骨折形状をより詳細に…
調査で分かったこと 大腿骨内側顆は軟骨下骨嚢胞の好発部位ですが、軟骨のみの病変でも跛行の原因となることが明らかとなっています。 X線検査で異常が認められなかったものの、関節内麻酔で跛行が消失した症例に対して関節鏡手術を行いました。その結果、軟…
はじめに 手根管症候群の原因はさまざまで、深屈腱または浅屈腱や支持靱帯、もしくはそのほかの軟部組織損傷が原因となる可能性があります。 equine-reports.work equine-reports.work 調査で分かったこと 腱鞘内の構造は、X線検査や超音波検査だけでは診断…
大腿骨滑車稜のOCD 膝関節でOCDの発生が最も多い部位は内側または外側の滑車稜です。X線検査でみえる病変の大きさや範囲、骨片の数などは様々です。関節炎の原因となることがあるほか、跛行を呈すこともあり、なかにはパフォーマンスに影響する場合もありま…
大腿骨滑車稜のOCD 膝関節でOCDの発生が最も多い部位は内側または外側の滑車稜です。X線検査でみえる病変の大きさや範囲、骨片の数などは様々です。関節炎の原因となることがあるほか、跛行を呈すこともあり、なかにはパフォーマンスに影響する場合もありま…
調査で分かったこと OC病変がどのように形成されるかは、馬よりも豚で研究が進んでいます。 豚におけるOC病態形成では、成長板軟骨から関節の間で、軟骨への血液供給が遮断されることで、虚血性の壊死を起こすことが大きく関わっていることがわかっています…
大腿骨滑車稜のOCD 膝関節でOCDの発生が最も多い部位は内側または外側の滑車稜です。X線検査でみえる病変の大きさや範囲、骨片の数などは様々です。関節炎の原因となることがあるほか、跛行を呈すこともあり、なかにはパフォーマンスに影響する場合もありま…
調査で分かったこと 飛節の超音波検査では、特に下腿足根関節において、関節軟骨を評価することができます。 超音波検査を用いることで、距骨の内側または外側滑車および脛骨中間稜において、関節表面の軟骨を観察することができます。高エコーな骨の輪郭に…
調査で分かったこと 脛骨内果の病変検出は難しく、関節面を完全に評価することが難しいことが原因と思われます。骨の形状から、まったく骨を重ならないように撮影することが難しく、また限局した病変はわずかな関節表面の変化のみで、X線検査では検出できな…
調査で分かったこと 脛骨中間稜の病変は飛節のOCDでは最も多いとされます。これは骨片が比較的大きく、内外像または背外底内45度斜位像でほとんどが診断できます。 しかし、2020年に掲載されたこの文献では、脛骨中間稜内側面にのみ発生するOCD病変について…
ニュージーランドのサラブレッド1歳における飛節と膝関節の骨軟骨病変所見率の調査。
膝関節OCD(大腿骨滑車)と飛節OCD(脛骨中間稜)は、購買前検査(レポジトリー検査)でよく見つかる病変部位です。 近年ではセリよりも前に検査を行うプレレポジトリーや、スクリーニング検査が増加してきており、OCDの診断が早まってきています。 これらの…
調査で分かったこと 主な軟骨基質であるⅡ型コラーゲンの代謝変化は、プロペプチドおよび断端をイムノアッセイで評価したところ、OCDの有無で有意な差はなかった。 リン脂質が代謝されてできるエイコサノイドは、LTB4およびPGE2濃度がOCDの有無と関係し、臨床…
調査で分かったこと このチームの調査では、過去に関節腫脹のあるOCD症例馬において、病理組織学的に滑膜炎を示す滑膜細胞増殖および炎症細胞浸潤があること、およびそのスコアリングが評価に有用であることが示されています。 equine-reports.work (adsbygo…
調査で分かったこと さまざまな年齢の馬におけるOCD症例馬の術後成績調査で、跛行、関節腫脹、屈曲試験について長期的に評価しています。 この調査では、跛行はもともと軽度でああったものの術後には明らかに改善すること、屈曲試験に対する反応も明らかに改…
調査で分かったこと 飛節のOCDのなかでも最も多く見つかる脛骨中間稜のOCDについて、臨床的な所見や滑膜の病理組織所見との関連を評価した調査があります。 症状を示さないOCDも多くありますが、関節腫脹を伴うOCDの症例では、病理組織学的に滑膜の細胞増殖…
調査で分かったこと 飛節OCDのある症例では、背側だけでなく底側の関節包をルーティンに検査することでメリットがあるかもしれないという報告。 実は軟骨のごく小さな病変が約半分にみられ、10%ではX線検査で検出できない骨片を摘出することができました。…
飛節のOCD 下腿足根関節(飛節)のOCD好発部位は、脛骨中間稜、脛骨内果、距骨滑車などが挙げられます。 OCDは骨軟骨形成過程で異常が起き、離断してしまった骨軟骨片をさします。OCDは関節腫脹と関連することがあり、関節炎が持続すると跛行の原因となるこ…
調査で分かったこと 米国サラブレッドにおける調査では、競馬に出走する前の2歳までに飛節OCDが検出され、関節鏡手術により除去手術を行った症例は、2歳時までに43%、3歳時までに78%が出走しており、その母系兄弟と出走率に差はありませんでした。 (adsbyg…
調査で分かったこと 大動脈弁の逆流がある症例では、心エコー検査において左心室拡大、大動脈径拡大、左室内径短縮率(FS)の増大が確認されました。 聴診において大動脈弁領域と心尖部で聞こえる全拡張期のデクレッシェンド型雑音は、大動脈弁閉鎖不全症の診…
調査で分かったこと 腕節の骨片骨折を発症し、関節鏡により除去した症例についての回顧的調査。この術式が報告されてから長らく治療成績をまとめた報告はありませんでした。 2020年にサラブレッドとクォーターホースの競走馬について治療成績が報告されまし…
蹄骨伸筋突起の骨折は、外傷(外力)または過伸展が原因と考えられますが、急性期に気づかれることは少ないとされています。特に成長期に発生した骨折は、症状が軽度なため気づかれにくく、慢性の病態として蹄冠部の腫脹や蹄角質の異常がみられ、X線検査で発…
球節の少し上、第三中手骨の遠位掌側には横方向の疲労骨折が発生することがあります。この骨折は程度が様々な跛行を呈し、球節の捻挫のような軟部組織の腫脹を伴うことが多いですが、他の疲労骨折と同様に初診時のX線検査では明瞭な病変が検出できないことが…
疲労骨折 ヒト医療では、スポーツ選手や部活をしている学生におきやすいとされている脛骨疲労骨折ですが、馬でも発生することがあることはこれまでに触れてきたとおりです。 脛骨疲労骨折の好発部位 日本整形外科学会より 「疲労骨折」|日本整形外科学会 症…
調査で分かったこと 脛骨疲労骨折の診断・検出に優れている核シンチグラフィですが、これは骨代謝および炎症が活発な部位に放射性医薬品の取り込みが増加することを利用しています。 取り込まれる放射性医薬品を定量的に評価するため、関心領域内の画像ピク…
調査でわかったこと 大腿下腿関節を原因とする跛行のうち、半月板のシストはまれな疾患です。 診断は、関節内麻酔により膝関節による跛行と確定してから、関節鏡によって評価することにより可能になりますが、膝関節のOCD治療時に偶発的に発見された症例も報…